プロジェクト

【高田】ペットボトルキャップ集めからの発見

ペットボトルキャップ集めのきっかけは、絵本『せかいのひとびと』を読んだことでした。

 

 

世界には、肌の色も暮らし方も、毎日出会う風景も、私たちとは違う人たちがたくさんいること。そして、食べ物を十分に食べられなかったり、困っていたりする人がいることを知った子どもたち。

「なにかできることはないかな?」と一人一人の心が動き、問いを持つ中で、ペットボトルのキャップを集めることが誰かのためにつながることを知り、活動が始まりました。

 

ちょうどこの頃、子どもたちの探究プロジェクトのテーマが【身体】だったこともあり、「身体を守るものってなんだろう?」という問いから、ワクチンへとつながっていきました。

 

実はこの活動は、2年前の卒園児が始めたものでもあります。

「世界の子どもたちにワクチンを届けたい」

という願いを引き継ぎ、毎日の生活の中でコツコツとキャップを集めてきました。

 

 

 

子どもたちは、保育園の人数でもある「50」という数字を意識しながら、「50人分にするには、どのくらい必要なんだろう?」と考えるようにもなりました。

 

そこで、ワクチン約1人分につながるキャップの数から計算してみると、50人分には約5万個のキャップが必要だということがわかりました。

 

「50」という数字は、子どもたちにとって身近な数字。でも、「50人」と聞いて思い浮かべる量と、「5万個」という実際の数には、大きな違いがあります。

 

数字を言葉として知るだけではなく、実際に集めたキャップを目の前に置き、数や量を比べてみることで、「数字ってどういうものなんだろう?」という新たな気づきにもつながっていきました。

 

 

そして、今回集まったキャップは11.6kg。業者さんに届けたところ寄付証明書が届き、186円の寄付金額(ポリオワクチン約9.28人分)になることがわかりました。

 

 

子どもたちにこの話をすると、「えっ、9人分ってどういうこと?」「もっとあると思った!」そんな素直な声が返ってきました。

 

“たくさん集めた=たくさん助けられる”と思っていた子どもたちにとって、数字の小ささは少し意外だったのかもしれません。

 

でも、その「思っていたより少ない」という違和感こそが、世界の仕組みや支援の形、そして自分たちにできることを、もう一度考えるきっかけになったように感じます。

 

キャップを集めるという小さな行動が、遠く離れた国の子どもたちの身体や命を守ることにつながっていくこと。自分たちの暮らす場所から、世界へとつながっていくこと。そして、「50」という身近な数字から「5万個」という大きな数を知り、実際の量との違いを感じたこと。

 

一つの活動から、世界・身体・数字・支援へと、子どもたちの「知りたい」が広がっていきました。

 

 

 

今回の経験が、子どもたちの中にそっと残り、これから出会う「誰かのために、自分には何ができるだろう?」を考える種となって、また別の優しさや行動へとつながっていくことを願っています。